カスタマー平均評価: 5
購入したいのだが 長年、購入したいのだがためらっている
余りにこの映画の思い出が美しいから。
もう戻らない父母の思い出に打ちのめされるような気がしているからです。
もうレンタルにも無いし、廃盤になるくらいなら手に入れたいが...。
生涯の愛 少年時代、 我々子供はなんと繊細な感性で、 日常と云う冒険を生きて居たのだろう。この映画『マルセルの夏』と『マルセルのお城』は、 そんな我々の少年時代をフィルムに克明に記した名作だ。 ある夏休み、 主人公とその一家は、 田舎街で過ごす事になる。 厳格な教師である父と、 美しい母、 優等生である主人公はそこで過ごすうちに、 多くのことを学ぶ。 父の愛すべき一面を知り、 自然の雄大さを知り、 友達との出会いと別れ、 初恋、 幸福な景色の中に、 少年はこれからの人生に訪れる喜びや哀しみを短期間に経験する。 その散りばめられた数々のエピソードの中に、 誰しもが自らの過ごした懐かしい日々を呼び起こされるのではないだろうか。 例えばこんなエピソードがある。 『マルセルのお城』で、 毎週末に田舎街へ出掛けるようになった家族が、 片道9Kmもある道のりを短縮するため、 他人の家(お城)の敷地を横切る場面がある。 番人や主人に見つからないようにこそこそと身を屈めて通り過ぎるスリル。 形は違えども少年時代の私にも似た様な経験があり、 その時に感じた恐怖と罪悪感と高揚が胸に蘇って来た。 他にも楽しく山で過ごす主人公を見ているうちに、 遠足や山登りといった義務教育で受けた、 数々の学校行事のことなども思い出して来た。 知っている筈の無いプロヴァンスの情景があまりに懐かしく、 後半に進むにつれ、 この映画が永遠に続けば良いのに、とさえ思ってしまった程だ。 しかし、 当然、それは夏休みがいつもそうであったように、 時が来れば静かに幕を閉じるのだ。 そして、 ラストに訪れる切ないエピソードに、 流れるように過ごした時代に気づかなかった小さな出来事の中に、 実は人生の総てが凝縮されていた事に気付かされる。 自分自身の美しく輝いていた時代はもうとっくに過ぎてしまった。 なのに、 もう一度この映画で、 あの頃そばにいた友人を想い、 明るく過ごした夢のような時間を体験できたことは、 まさに生涯の愛だと感じる。 あの頃の忘れ物がこんなにも大切なものだったと、 マルセル・パニョルに教えられた気がする。
マルセルの夏休み/マルセルのお城 蛍狩りにでかけた夏の夕暮れ、海でのキャンプ、登山。 大人への尊敬と不信感。転校してもう二度と逢うことの ない忘れられない友人。姉妹喧嘩。 亡くなってしまった明るくほがらかだったおば。 心の中の宝石箱に大切にしまってあった出来事の数々。 この映画を観た後、そうした子供の頃のたのしかった出来事の 数々が浮かんできてとても幸せな気分になって、そういうことを 思い出しながら寝たら、久しぶりにぐっすり眠れ、新鮮な朝を 迎えることが出来ました。 そして、そうした楽しい時期は永遠ではないのがまた人生。 子供の頃の力ではやり遂げられなかったことを大人になって また思い出して実現しようとする、そんな単に思い出に浸らず しっかり歩んでいく意志の強さが描かれているところにより 共感できます。
見て損は無い 主人公の男の子がとにかくかわいいし、プロヴァンスの景色もステキ。 「マルセルの夏」と「マルセルのお城」がありますが、私は「マルセルのお城」がお勧め。 最後の「運命は回る。水車のように。」(だったっけ?)という言葉に思わず胸が熱くなります。
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